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綿帽子? 角隠し? 意外に知られていない二大アイテムを徹底解説
「結婚式」と言えばウェディングドレスと教会……というイメージを持たれる方も多い昨今。ですが洋装の結婚式とおなじくらい、和装の結婚式には根強い人気があります。
日本にルーツを持つからには白無垢や色打掛で結婚式・披露宴を迎えたいという方も多いのではないでしょうか。
和装の花嫁に欠かせないアイテムと言えば、「綿帽子」と「角隠し」ですが、これら認知度は低いのが現実。
そこで本記事では、意外に知られていない「綿帽子」と「角隠し」について徹底解説します。
そもそも「綿帽子」と「角隠し」とは?
「綿帽子」とは、女性が白無垢を着る際に頭を覆うかたちで被る、白い袋状の被り物のこと。
頭部の数倍の大きさをした、楕円状のものです。
置き綿、被き綿(かずきわた)、額綿(ひたいわた)などと呼ばれることもあります。
名前は知らなくても、写真などで見たことがある! という方は多いのではないでしょうか。
婚礼で使われる場合には「挙式が済むまで新郎以外の人に顔を見られないようにする」という意味を持ちます。
洋装のウェディングベールにも似ていますね。
一方「角隠し」とは、あたまを覆うように巻く白い布のこと。
転じて「角隠し」をつけた髪形のことも指します。
こちらも和装の婚礼では定番のアイテムですから、見覚えのある方も多いはずです。
角隠しには、文字通り「角」を隠すという意味が込められています。
かつて「女性は嫉妬に狂うと鬼になる」という言い伝えがあったころ、角隠しは女性が鬼になることを防ぐおまじないの意味があったのです。
また、鬼の角は怒りの象徴でもありました。
その角を隠すことで、従順でおしとやかな妻になることを示す意味も持っています。
綿帽子と角隠しはどんなふうに違う?
綿帽子と角隠しの違いは見た目からもあきらかです。
ただしこのふたつには、見た目以外にも大きな違いがあります。
それは「白無垢(挙式)以外に使えるか」と「洋髪に合わせられるか」という二点。
角隠しは白無垢・色打掛・引き振袖のすべてに合わせることができます。
一方、綿帽子は白無垢にしか合わせることができません。
また、綿帽子が使えるのは挙式のみ。
披露宴で綿帽子をかぶることはできません。
ただし、綿帽子はその中でどんな髪形をしても大丈夫。
和髪はもちろん、洋髪にも合わせることができます。
角隠しは見た目からも分かるように、日本髪にしか合わせることができません。
なお綿帽子のほうが角隠しより格式があると言われることもありますが、実際にはふたつのアイテムに格の差はありません。
綿帽子・角隠しは必須? どちらにしようか悩んだら?
綿帽子と角隠しは、どちらも「日本の花嫁」らしいアイテムなだけに、どちらを選ぶべきか悩む新婦も少なくありません。
悩んだときには、披露宴で身に着けるものから逆算して考えることをおすすめします。
たとえば挙式でも披露宴でも和装のみ、洋装(ドレス)を身に着ける予定がないなら、挙式は綿帽子・披露宴は角隠しを選んで気分を変えることもできます。
もちろん、挙式から披露宴まで角隠しをつらぬくのも素敵です。
挙式では和装・披露宴では洋装、あるいはお色直しで洋装を予定している方には、綿帽子をおすすめします。
綿帽子のなかであらかじめ洋髪を作っておけば、着替えがスムーズに進みゲストをお待たせすることもありません。
近年では和装に洋髪を合わせる新婦も増えています。
特に人気なのは、
挙式:白無垢+洋髪+綿帽子
披露宴:白無垢+洋髪(髪飾りを足す場合も)
お色直し:色打掛や引き振袖または洋装+洋髪
というバリエーション。
そして忘れないでいただきたいのは、多くの場合綿帽子も角隠しも「必須ではない」ということ。
特に人前式の場合、挙式の時点から白無垢に洋髪を合わせ、綿帽子も角隠しもつけないスタイルでも問題ありません。
ただし神前式の場合は、神社によって綿帽子が必須の場合もありますから、担当のウェディングプランナーや神社へ直接確認するのがおすすめです。
まとめ
日本の伝統的なスタイルである和装の結婚式。
伝統的な式に用いられるアイテムのなかには、現代の我々にとっては馴染みの薄いものも多いのが事実です。
特に日本の結婚式には、ちょっとした小物にも意外な意味が込められています。
せっかく伝統的なスタイルを選ぶのなら、それぞれのアイテムの由来や歴史・意味を学ぶと結婚式もより感慨深いものになるでしょう。
最近は一口に和装と言っても洋髪と組み合わせたり、さまざまなバリエーションが生まれています。
歴史や意味を知ったうえで、より自分たちらしい式になるようなチョイスができたら素敵ですね。